狭路の通行を学習することは狭い日本道路事情においてとても重要です。
「狭い道路において車両感覚をつかみ、適切な進路と 速度を選んで通行できる。」ということを目標としています。
すべての道路が広いわけではありません。場所によってはセンタ ーラインがない道路もあります。車1台しか通れない道路もあるでしょう。
クランク
MT車の場合には、ブレーキを離し、アクセルを少しだけ使いながら半クラッチをうまく調節しつつ、ゆっくりと前進していきます。AT車の場合には、ブレーキを少し弱めながら車速を調節しつつ、車を前に進めます。
クランクでの車の操作ポイントは少しずつ前進することです。クランク自体とても狭い道路なので、速度を出すことが出来ません。必要なことはユックリとした移動が出来るかどうかです。
まずは合図を出し、ミラーと目視で確認した上で進路変更をします。路肩からだいたい1m以内に寄せます。コース内で前輪が曲がり角のところまで来たら、ハンドルを全部回すような感覚で動かしていきます。
このときに、車の角が当たらないようにうまく調節しながらゆっくりと進めていきましょう。曲がるときには内輪差にも気を付けることがポイントです。
気にせずハンドルを切って曲がろうとすると路肩に乗り上げてしまうことがあるので注意しましょう。
実際にクランクのような道路を通行することはあまりないと思います。ですが、クランクのような狭い道路はたくさんあるので、この技能講習で習った技術は無駄になりません。
合宿免許期間でしっかりと感覚をつかみましょう。曲がるときは車体を寄せますがそれ以外は基本的に道路に対して車は中央にあるようにすることを意識するといいですね。
S字コース
S字コースにおけるブレーキやアクセルの動かし方は、クランクとほぼ同じです。
合図からミラーと目視での確認、進路変更、1mほどに寄せるところもクランクと同じなのですが、ここから先が違ってきます。最初の右カーブでは、自分の右足、右前輪が道路の中央を通るように意識していきます。
続く左カーブでは、同じように自分の左足、左前輪が道路の中央を通るように意識していきます。これによって、余裕をもってS字カーブを進んでいくことができます。
クランクやS字コースにおいてのポイントは車幅感覚です。タイヤの位置がどこにあるのか、車体はどんな状態になっているのか?といったことがあなたの頭の中で想像できていればあまり難しく感じないと思います。
クランクやS字コースを難しく感じる人は車体感覚をまだ身に着けていないと思われます。
S字とクランクの違いは曲がる角度が違います。S字はゆったりとした曲線に対しクランクは直角に曲がります。なのでハンドルを切る角度が大きく変わってきますので、同じようにハンドル操作をしてはいけません。
どちらも止まらず流れるようにハンドル操作をしながら進むことができればOKでしょう。
脱輪や接触に気をつける
S字コースやクランクを通る際には、脱輪や接触に気をつけておく必要があります。検定のとき、もし脱輪してしまった場合にはすぐに停止をし、バックでやり直さなければならないのです。
すぐに停止するというのが重要で、すぐに停止しなかった場合、その時点で検定は中止になります。
脱輪した場所から1.5m進んでしまうと中止になります。これはちょうどタイヤ1回転分くらいになります。すぐに停止してやり直す分には減点で済みますが、脱輪したことによって20点という大幅な減点となりますので、注意しておきたいものです。
また、ポールなどへの接触はその場ですぐ検定中止となります。こちらは接触してからやり直しというのはできません。
基本的に脱輪に関しても接触に関しても、その可能性を少しでも感じたら停止してやり直すことが大切です。
というのも、脱輪も接触もする前には減点とならないからです。ありがたいことに1回目のやり直しに関しては、減点がまったくありません。
イチかバチかで行くよりは、一旦冷静になってやり直したほうがいいでしょう。脱輪や接触は特に気を付けていくべきです。
これは当然ですね。教習所内で脱輪や接触は事故につながるからです。ポールは壁に相当するわけです。ポールに当たっても前進し続けますか?つまり壁を壊してまであなたは前進したいのですか?ということになります。
そんなことする分けないですよね。脱輪にしてももし山間部の狭い道路であればすぐに転落することを意味します。
決められた道路を通行する当たり前の操作なので、少しでも無理を感じたらそのまま続けずにやり直しましょう。
どんな場面でも無理することはよい結果につながりませんから。検定ままでにクランクやS字などの狭路における運転操作を身につければいいので焦る必要はありません。
やばいと思ったときはまず止まることです。無理ならば脱輪する前にバックしてやり直せばいいだけです。つまり事故を起こしてからでは遅いということを合宿免許でしっかりと学んでおきましょう。