技能教習第1段階の5章で走行位置と進路について学習します。
「直線路やゆるいカーブに合わせた走行位置や進路がとれる」という内容になります。
自動車運転の基本は車線の真ん中を走行することです。カーブだからといって右に寄ったり左に寄ったりするのは適当ではありません。
どんな状況においてもできるだけ車線の中心を走れるようにしましょう。
視線と視野について
車の運転において、テクニックが大事と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、実際に車を上手に運転するためには視線や視野というものが非常に重要になってきます。
簡単に言ってしまえば、目線の使い方が運転の上手さというものを左右していくのです。基本的に車を運転するときには、遠くを見てく必要があります。
行きたいところに視線を向け、視野を広く確保しておくことが大切なのです。これは直線でもカーブでも変わりません。
運転するときに近くばかりを見ていると、視野が狭くなってしまいます。極端な話をすれば、道が先でどのように分かれているのか、向かいから車がどのように接近しているのかといったこともわからなくなってしまいます。
行きたいところに目を向けて、そこに行くためにハンドルを動かし、調節していくのです。
ちなみに、ハンドルが真っ直ぐであれば車が真っ直ぐに進むとは限りません。だからこそ、常にハンドルの調節が必要になってくるのです。
視界を広く保つことは情報を早く察知できることになります。自動車運転において1点だけを見ているわけではありません。
歩行者、対向車、道路面、標識、メーター、その他障害物がないか、危険がないかなどいろいろな情報を素早くキャッチするために視野を広く意識する必要があります。
視野は速度が速くなると狭くなります。高速道路など視野が狭くなります。
近くのものは速度に目が付いていかないので自然と遠くしか見なくなります。
目が追い付かないんです。合宿免許中は教習所内での運転なのでいろいろ情報収集できるよう心掛けて運転しましょう。
走行位置
合宿免許における技能教習で初めて車を運転するときに戸惑う個所として走行位置があります。
走行位置とは、あなたが運転する車を正しい位置で走行できているかです。まだ感覚がわからないうちはセンターラインよりであったり、路肩よりであったり、ふらついたりするでしょう。
どのような状況でも安定した走行位置をキープすることが望ましいのでそのコツを教えます。
センターラインと路側帯の中央を走行するためのポイントは運転するあなたがセンターラインと路側帯の中央に位置することです。
これだけで概ね真ん中を走行することができます。もし不安であれば、左右のサイドミラーで車側面がセンターライン、路側帯とおなじくらいの距離であることを確認できることでしょう。
センターライン側に寄り過ぎていると反対車線から大型車が来た時に接触する可能性があります。また、路側帯よりでは釘やごみなどをタイヤで踏んでパンクする可能性もあります。
路上教習までに走行位置を感覚で覚えられるようにしておくと実際に街中を走行する際に気持ちが楽になる事でしょう。
教習所内では大型車とすれ違うことはありませんが、路上教習ではたくさんの大型車が走行しているのでセンターを走る大切さがわかると思います。
直線からカーブに向かうときのハンドルの動き
直線からカーブに向かうときのハンドルの動きについてです。
まずカーブに入る前の直線では、これからどのようなカーブを運転するのかということを目で判断しておきましょう。
カーブまでにブレーキで速度を落とすようにしましょう。カーブの曲がり始めに来たら、ハンドルを回します。ここは体感で覚えていくしかありませんが、カーブに合わせるようにハンドルを調節していきます。
決して、途中でハンドルを手放してはいけません。ハンドルをちょうど戻し終わったときに、通っている道に対して車が真っ直ぐになるようにします。
カーブの際に、ハンドルを回す手が絡まるような不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
例えば、ハンドルを右に回していく場合、ハンドルと一緒に右手が下に、左手が上に動くようになります。
左手が時計で言うところの1時や2時の位置くらいまで来たときに、右手のみを離し、左手の上でクロスするような形でハンドルを持ち替えます。
左手は右手の下からそのまま引き抜き、また左側に持ち替えます。
自分が楽なようにハンドルを回していくと自然にこのような形になるかと思いますが、不安な方はハンドルを回す練習をしておくといいでしょう。
速度の遅い曲がり角などはこのようにしっかりとハンドルを回す必要があります。
では高速道路はどうかというとこんなにたくさんハンドルを回したらすぐに事故になってしまいます。
高速道路での運転ではほとんどハンドルを回すことはありません。数度曲げる程度です。高速なので急ハンドルはとても危険です。
車線変更であってもカーブであってもそれほどハンドル操作は必要ありません。
ちょこっと動かすだけで車は大きく進路を変更します。速度が出ているのでハンドル操作は慎重かつ丁寧にになる必要があります。
車両感覚
自動車運転にとって大切なポイントに車両感覚があります。
車両感覚とは車全体の感覚です。その中には死角も含まれています。つまり死角を含め自車の位置がどうなっているのかを把握している必要があります。
例えば赤信号で停止する場合、停止線を越えてはいけませんよね。となると、どの位置で止まれば停止線の直前になるのかを把握していないといけません。
概ね、ドライバーからの視線でボンネットと地面の境目は約5メートルほどです。つまり、停止線が見えなくなったところで車を停止する事は停止線から概ね5メートル距離があることになります。ちょっと離れすぎですよね。。
車の車種によって距離は違いますが、ボンネットのあるタイプではこのくらいです。
この感覚を早くつかむ必要があります。バックも同様で、後方の場合もう少し距離が伸びて約8メートルくらいとなります。
教習所内教習で自車がどの位置に止まれば停止線直前になるのか、バックではどの位置まで下がればぶつからないかなどを把握しておくと今後の教習が楽になります。